同じ100万円でも「保険料」と「高級ホテル」は評価が段違い? アメックス センチュリオンが重視する“ライフスタイル指標”と保険カテゴリの関係を深掘りします。
保険料をクレジットカードで支払える保険商品一覧
クレジットカードで保険料の支払いが可能な保険商品は年々増えています。生命保険や医療保険、損害保険、旅行保険など多岐にわたり、国内外問わず多くの保険会社がクレジットカード払いに対応しています。以下に主な例を保険種別ごとに整理します。
- 生命保険・医療保険: アフラック、アクサダイレクト生命、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命、オリックス生命、東京海上日動あんしん生命、住友生命、ジブラルタ生命、マニュライフ生命、楽天生命、ライフネット生命、朝日生命、メットライフ生命、チューリッヒ生命、三井住友海上あいおい生命、プルデンシャル生命など多数の生命保険会社がカード払いに対応しています。それぞれ支払い方法に条件があり、月払いのみ対応とする会社が多く、年払いに対応していても上限額が定められている場合があります。例えばアフラックでは月払い・半年払い・年払いが可能で、通常の保険契約は金額上限なくカード払いできますが、学資保険・個人年金保険では「月払い10万円以下、半年払い60万円以下、年払い120万円以下」の上限があります。アクサダイレクト生命は2010年以降の契約は月払いのみカード可。損保ジャパンひまわり生命は電話で口座振替からカード払いに変更できますが、旧日本興亜生命からの契約はカード払い不可という条件があります。オリックス生命は月払いは5万円以下、半年払い・年払いは10万円以下の場合にカード払い可能といった制限があります。このように生命保険各社で細かな条件が異なるため、具体的な商品名ごとに事前確認が必要です。
- 損害保険(自動車保険・火災保険など): 大手損保各社の多くが契約時または更新時にクレジットカード払いを選択可能です。例えば三井住友海上では、『GK クルマの保険』や『GK すまいの保険』など主要な自動車保険・火災保険商品でカード払いが可能となっています。損保ジャパンの自動車保険『THE クルマの保険』でも、新規契約時や保険更新時にカード払いを選べます (契約期間途中からの変更は不可。東京海上日動やあいおいニッセイ同和など他の損保も、代理店経由含めカード払い対応の商品を多数用意しています(※商品により取扱い有無があります )。一般的に損害保険は年払いが基本ですが、クレジットカードで一括払いすれば高額な年払い保険料にもポイントが付与されるメリットがあります。
- 旅行保険: 海外旅行保険や国内旅行保険は、ネット申し込みや空港カウンターでクレジットカード決済するのが標準的です。東京海上日動や損保ジャパンなど各社の旅行傷害保険をオンライン加入すれば、その場でAmexを含む主要カードで保険料を支払えます。旅行保険は一度きりの契約ごとにカード払いでき、アメックスの会員向けにはChubb保険など提携の旅行保険商品も用意されています。保険料も比較的少額ですが、カード利用実績として積み重ねることが可能です。
上記の他、ペット保険等も含め、クレジットカード払いに対応する商品は多岐にわたります。一方で初回の保険料のみカード払い可(2回目以降は口座振替等)といったケースも存在し、例えばソニー生命、かんぽ生命、第一生命、太陽生命は初回のみカード払い対応です。明治安田生命、富国生命など現時点でカード払い未対応の会社も一部あります。
総じて、生命保険各社ではVisa/Mastercard/JCB/AMEX/Dinersといった主要ブランドのカードが利用可能ですが、対応商品や支払い条件(月払い限定・年払い不可など)は各社で異なるため事前確認が重要です。
MCC「6300:保険サービス」とアメックスの評価に関する噂
アメックス・センチュリオンカード(通称ブラックカード)のインビテーションを目指す上で、「保険料のカード払い」を利用することについて、一部でMCC(加盟店カテゴリーコード)=6300(保険サービス)の利用実績は評価が低いのではないか、という噂があります。つまり、カード利用履歴として保険料支払いばかり積み上げても、アメックス社内のスコアリング上あまり加点されないのでは、という見方です。この噂の背景には、アメックスが顧客の利用金額だけでなく“使い方”を重視すると言われている点があります。
実際、クレジットカード評論家の分析によれば、センチュリオン招待審査ではライフスタイルが重視され、「カードの使用先」は
「寄付・高級ホテル宿泊・高級レストラン・旅行代金」>「高額な贅沢品(ブランド品)購入」>「税金や広告費など明らかな経費」
という順で評価されていると考えられています。
保険料の支払いは日常の固定的な支出であり、税金の支払いなどに近い「明白な経費」に分類される面があります。そのため、「単に保険料(MCC6300)の決済額を増やしても、ラグジュアリーなライフスタイルを示す利用履歴とは見なされにくく、センチュリオン招待の評価としてはプラスが小さいのではないか」という噂が広まっています。
もっとも、これらはカード愛好家の間の推測や経験談であり、アメックスが公式に評価基準を公表しているわけではありません。
ただ、前述のようにセンチュリオン取得者の証言でも「利用金額だけでなく使い方が重要」という通説が語られており、保険料支払いばかりの履歴よりは、旅行・ホテル・レストラン等でのリッチな利用履歴の方が招待への近道と考えられています。
以上のような理由から、MCC6300に属する保険サービスでの利用分はスコアリング上あまり重視されない傾向があるという見解には一定の説得力があります。ただし噂の域を出ない情報である点には注意が必要です。
保険料支払いの利用履歴の質とセンチュリオン審査への影響
前項とも関連しますが、利用履歴の質(クオリティ)という観点で、保険料支払いはセンチュリオン招待審査において高く評価されにくいと考えられています。アメックス・センチュリオンは超富裕層向けカードであり、「相応しい使い方」をしているかまでチェックされると言われます。センチュリオン会員にふさわしいのは、例えば一流ホテルの宿泊、高級百貨店での買い物、ミシュラン星付きレストランでの食事、海外旅行でのビジネスクラス利用など、いわゆる優雅で豊かなライフスタイルを示す支出です。
これに対し保険料の支払いは、金額が大きくても生活上必要な固定支出という性質が強く、「富裕層らしい贅沢な消費」とは見なされにくい側面があります。例えば月々数万円の生命保険や数十万円の年払保険料をカードで払っていても、それ自体は資産家でなくとも行いうる支出です。一方で毎月高額な旅行代金や高級店でのカード利用があれば、その人の生活水準や嗜好を示す質の高い履歴として評価されるでしょう。
信頼性のある情報として、前述の専門家によるとアメックス側は利用履歴の内容を詳細に把握しているとされ、保険料・公共料金などルーティン的支出ばかりでは「豊かな顧客層」とは判断されにくいようです。実際、センチュリオン取得者の中には
「フライトやホテル、ダイニング、エンタメなどあらゆる予約をコンシェルジュ経由で決済し、短期間で招待を得た」
という事例も報告されています。このようなケースでは、カード会社側に「この会員は旅行や高級サービスに積極的にお金を使うVIPである」という印象を与えることができ、招待に繋がりやすいと考えられます。
要するに、カード利用履歴の中身(どこで何に使っているか)が重視される以上、保険料支払いは履歴の質という点でプラス効果が薄いとみられます。
センチュリオンの審査担当者が実際にカテゴリごとにスコアを付けているかは不明ですが、少なくとも「保険」ばかりの履歴より、「ホテル・旅行・高級店での利用が豊富な履歴」の方が圧倒的に有利なのは間違いないでしょう。
保険料支払いを「修行」に使うことが意味ない・効率が悪いと言われる理由
以上を踏まえ、アメックス・センチュリオン招待目的の「決済修行」に保険料支払いを活用することは、「意味がない」「効率が悪い」と指摘される場合があります。その主な理由をまとめます。
評価につながりにくい: 前述のように、保険料支払い(MCC6300)はアメックスの内部評価で重視されにくいとされます。いくら高額でもカード会社から見ると単なる固定費支払いであり、センチュリオンに相応しい豪奢な支出とはみなされない噂があります。このため、保険料で年数百万円決済しても招待には直結しない可能性があります。
利用額を伸ばしづらい: 保険料は契約内容で決まっており、意図的に増やすには新たな保険契約をするしかありません。しかもカード払い金額に上限設定がある商品も多く、一度に大きな決済をしにくいです。例えば学資保険の年払いは120万円までといった制限があるため、何口も契約しないと高額決済になりません。また生命保険各社は月払いのみカード可とする場合が多く、一括大量決済ができず効率が悪くなります。
時間とコストがかかる: 毎月の保険料支払いでコツコツ利用実績を積むのは時間がかかります。年間数十万円程度の保険料ではインビテーション基準とされる利用額(年数千万円とも噂されます)に遠く及びません。また年払い割引がある保険でもカード払いのために月払いにすると割引を放棄することになり、ポイント還元以上の損失になるケースもあります。不要な保険契約まで結んで決済額を増やすのは本末転倒です。
他の方法に比べて効果が薄い: 同じ決済額を使うなら、旅行や高級店での利用に充てた方がセンチュリオンへの近道になります 。例えば数百万円分の保険料を払うより、それをファーストクラス航空券や高級ホテル宿泊に使えば、利用履歴の質・額ともにアメックスへのアピール度が高まります。保険料支払いはポイント稼ぎにはなるものの、センチュリオン招待という目的には効率が良くないのです。
以上の理由から、保険料支払いを修行手段にするのは効率が悪いとされます。もちろん保険そのものは万一に備える重要な契約ですが、「センチュリオンを目指す」という文脈では、保険料決済はスコア稼ぎの意味が薄いと考えられているのです。総合的に見ると、センチュリオン招待には利用金額の多さとともに“使い方の質”が問われるため、保険料よりもT&E(トラベル&エンターテインメント)関連の支出を意識した方が良いでしょう。
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