e^{-a|x|}のフーリエ変換を計算

e^{-a|x|}のフーリエ変換を計算

採用しているフーリエ変換に応じて適当に定数倍してください。

1次元におけるフーリエ変換

a>0 をパラメータとするR 上の関数

aa|x|

とする。(これをラプラス核とかいている文献もあれば、アーベル核とかいている文献もあれば、ポアソン核と書いている文献もみかけた。よくわからない。)

Reiξxea|x|dx=0eiξxea|x|dx+0eiξxea|x|dx=0eiξxeaxdx+0eiξxe+axdx=0ei(ξia)xdx+0ei(ξ+ia)xdx=1i(ξia)+1i(ξ+ia)=2iai(ξ2+a2)=2aξ2+a2

となります。

n次元の場合

上記の投稿と、そこで紹介されていた

参考文献

Grafakos, L. (2008). Classical fourier analysis (Vol. 2). New York: Springer.

練習問題2.2.10.と2.2.11.を参考にしました。

まず、

なんか有名なトリック

f(x1x)dx=f(x)dx

を確認します。

sinhθ=eθeθ2

を思い出しておきます。

f(x1x)dx=0f(x1x)dx+0f(x1x)dx=f(eθ+eθ)eθdθ+f(eθeθ)eθdθ=f(2sinhθ)eθdθ+f(2sinhθ)eθdθ=f(2sinhθ)(2coshθ)dθ=f(x)dx

という等式が得られます。途中で、負の部分でx=eθ、正の部分でx=eθ とする置換をしました。

というわけで無事有名なトリックを確かめることができました。

次に、またよくわからないが有名な表示をチェックします。

指数関数の積分表示

e2t=1π0eyet2y1ydy

実際

f(x)=etx2

として先ほどのトリックを用いると、

πt=Retx2dx=Ret(x1x)2dx=Retx2e2tetx2dx=e2tRetx2etx2dx=e2t0etx2etx2dx=e2t0eyet2y1tydy

という等式を得られます。

次に、

ガウス関数のフーリエ変換

eiξxeα|x|2dx=(2π)n/2(2α)n/2e|ξ|24α=πn/2αn/2e|ξ|24α

を思い出しておく。

先ほどの表示を、t=R|x|2 とする(R>0)ことで、

eR|x|=e2R2|x|=1π0ey(R2|x|)2y1ydy

を得る。

eiξxeR|x|dx=1πeiξx(0ey(R2|x|)2y1ydy)dx=1πeiξx(0eyR24y|x|21ydx)dy=1π0πn/2(R24y)n/2eyey|ξ|2R21ydy=1π0πn/2(R24y)n/2e(R2+ξ2)R2y1ydy=1π0πn/2(R24(R2(R2+ξ2))u)n/2eu1R2(R2+ξ2)uR2(R2+ξ2)du(y=R2(R2+ξ2)u)=πn1202n(R2+ξ2)n/2un/2euu1/2R(R2+ξ2)1/2du=πn122nR(R2+ξ2)n+120un12eudu=πn122nR(R2+ξ2)n+12Γ(n+12)

従って、

結果

1(2π)n2eiξxeR|x|dx=2n/2π1/2R(R2+ξ2)n+12Γ(n+12)

あわせて読みたい記事

記事をシェアして話のネタにする

コメント

コメントする