海外投資の自国通貨建て予想収益率の近似式をわかりやすく解説!

本記事では海外投資の自国通貨建て予想収益率の近似式をわかりやすく解説します。

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海外投資の自国通貨建て予想収益率の近似式をわかりやすく解説!

ある投資家が海外の適当な金融商品に投資を検討する状況を考えてみましょう。
仮にこの商品の1年間の利回りが\(i^\prime \)とし、現在の為替レートを\(E_t\)(つまり、外国通貨1単位は自国通貨\(E_t\)単位に相当するということ)、将来の予想為替レートを\(E_{t + 1}^e\)​とします。

このとき、予想収益率を\(R^e\)という記号で書くことにすると、次の近似式が成立します。

予想収益率の近似式

\begin{align*} R^e \sim i^\prime + \frac{E_{t + 1}^e – E_t}{E_t}\end{align*}

導出を解説します。収益率を求めたいので、元本を自国通貨\(a\)として、投資を行ってみます。
元本である1円はその時点の為替レートに基づくと、外国通貨で\(\frac{a}{E_t}\)です。
したがって、海外で1年間投資を行うと、外国通貨で\((1 + i^\prime) \frac{a}{E_t}\)となります。
\(E_{t+ 1}^e\)をかけて自国通貨に換算してやると、
\begin{align*} (1 + i^\prime) \frac{a E_{t + 1}^e }{E_t} \end{align*}
となります。
つまり、予想される収益は
\begin{align*} (1 + i^\prime) \frac{ E_{t + 1}^e }{E_t} – a \end{align*}
元手は自国通貨で\(a\)でしたので、予想収益率\(R^e\)は
\begin{align*} \frac{1}{a} \cdot \left( (1 + i^\prime) \frac{ E_{t + 1}^e }{E_t} – a \right) \end{align*}
となります。

海外投資における予想収益率

\begin{align*} R^e = (1 + i^\prime) \frac{E_{t + 1}^e }{E_t} – 1 \end{align*}

では、近似式の導出を行います。

\begin{align*} 1 + R^e = (1 + i^\prime) \frac{E_{t + 1}^e }{E_t} \end{align*}
ですので、両辺に\((1 – i^\prime)\)をかけると、
\begin{align*}(1 – i^\prime) (1 + R^e) = (1 – i^\prime) (1 + i^\prime) \frac{E_{t + 1}^e }{E_t}\end{align*}
となります。
左辺は
\begin{align*} 1 + R^e – i^\prime – R^e i ^\prime \end{align*}
となります。ここで、
\begin{align*}R^e i ^\prime \end{align*}
非常に小さな値となるので、無視するという近似を考えます。
そして、右辺は
\begin{align*} (1 – {i^\prime} ^2) \frac{E_{t + 1}^e }{E_t} \end{align*}
となります。ここでも、
\begin{align*}{i^\prime} ^2 \end{align*}
非常に小さな値となるので、無視するという近似を考えます。
すると、大体
\begin{align*} 1 + R^e – i^\prime \sim \frac{E_{t + 1}^e }{E_t} \end{align*}
であるという近似式が得られます。
整理してやると、
\begin{align*} R^e &\sim i^\prime + \frac{E_{t + 1}^e }{E_t} – 1
\\&= i^\prime + \frac{E_{t + 1}^e – E_t}{E_t} \end{align*}
という結果が得られます。

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